教材紹介:Linuxサーバ入門[CentOS8対応]

インプレストップギアシリーズ。CentOS8対応のLinuxサーバ入門書。「Linuxの基礎操作からサーバ構築までをしっかりマスター」がコンセプト。

裏表紙には「はじめてLinuxにチャレンジする人のガイドブック」と書かれており、著者の大津さんは本書を「Linux初心者を対象にしたCentOS8の入門書」と紹介しています。

「Linuxサーバ入門[CentOS8対応]」の概要

内容の抜粋

本書は、ITプロを目指す初心者が、CentOS 8を通してLinuxのシステム管理とサーバ構築の基本操作を学習していくための入門書。

WindowsやmacOSといったウィンドウ環境を利用している方を対象に、Linux(CentOS 8)におけるコマンドライン操作、ユーザー管理、パッケージ管理、ネットワークの基本設定、サーバーの管理・構築について、実際の操作を行いながら解説。

本書を読み終えた段階で、CentOSでの基本的なシステム管理やWebサーバやファイルサーバの構築が行えるようになることを目指しています。

著者

⼤津 真
東京都生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、外資系コンピューターメーカーにSEとして8年間勤務。現在はフリーランスのテクニカルライター。プログラマーのかたわら、ミュージシャンとしても活動。自己のユニット「Giulietta Machine」にて、4枚のアルバムをリリース。
主な著書に『基礎Python』(インプレス)、『あなうめ式Javaプログラミング超入門』(エムディエヌコーポレーション)、『3ステップでしっかり学ぶ JavaScript入門』(技術評論)『いちばんやさしいVue.js入門教室 』(ソーテック)などがある。

目次

  • Chapter 1 Linux
    • CentOS の概要とインストール
    • 1-1 CentOS とはどんなOS
    • 1-2 CentOS のインストール
  • Chapter 2 コマンドラインを操作しよう
    • 2-1 ターミナルでコマンドを入力する
    • 2-2 基本コマンドを実行してみよう
    • 2-3 シェルの便利機能を活用しよう
    • 2-4 ファイルの基本操作コマンドを覚えよう
  • Chapter 3 シェルを活用する
    • 3-1 標準入出力を使いこなそう
    • 3-2 リダイレクションとパイプを活用するコマンド
    • 3-3 ファイルの検索
    • 3-4 vim エディタを使用する
    • 3-5 シェルの環境設定
  • Chapter 4 システム管理の基礎知識
    • 4-1 ユーザ管理
    • 4-2 パーミッションによるファイルの安全管理
    • 4-3 ディスクの管理と LVM
    • 4-4 パッケージ管理とソフトウェアのインストール
    • 4-5 ジョブとプロセスの管理
    • 4-6 systemd によるサービスの管理
  • Chapter 5 ネットワークの基本とセキュリティ
    • 5-1 ネットワークの基本設定
    • 5-2 ローカルネットワークでのホスト名の解決
    • 5-3 ネットワークの基本コマンド
    • 5-4 ファイアウォールの設定
    • 5-5 SELinux の基礎知識
  • Chapter 6 ファイルサーバを立ち上げる
    • 6-1 Windows のファイルサーバ Samba
    • 6-2 NFS サーバの設定
  • Chapter 7 Web サーバの構築 - Apache
    • 7-1 Apache の概要
    • 7-2 Apache の基本設定
    • 7-3 CGI と SSI を利用する
    • 7-4 PHP プログラムを実行する
  • Chapter 8 SSH で安全なリモートログイン
    • 8-1 SSH の概要と基本設定
    • 8-2 SSH の活用

書籍情報

  • 発売日 : 2020/4/22
  • 仕様:B5変・311ページ
  • ISBN-10 : 4295008710
  • ISBN-13 : 978-4295008712
  • 出版社 : インプレス
  • 価格:2,500円+税
  • 電子版:あり

リナスクレビュー

https://linuc.spa-miz.com/wp-content/uploads/2020/09/meface.pngエスパくん
  • 1章でLinuxのインストール方法を丁寧に解説。インストールメディアはDVDだけでなくUSBの作成方法も紹介しているほか、インストールで躓きそうな点についても解説。学習環境構築は大事なので導入が不安な人にも安心です。
  • 全体の約8割がLinuxの基本操作の解説に充てられており、残り2割がサーバ構築の解説。基本解説はLinuCレベル1とレベル2の一部の内容に相当しますが、かなり凝縮された内容なので本書を試験対策に使うのは難しいかもしれません。サーバ解説もLinuCレベル2の内容に相当しますが、採り上げているのは極々基本的なファイルサーバとWebサーバのみなので、こちらもレベル2の参考書としては物足りないでしょう。
  • 1色刷りで図も少なめ。無駄こそ無いけど、重要なポイントを強調するようなことも無く、全編淡々とした解説が続く印象。CentOSのマニュアル本という位置づけならしっくりきます。
  • CentOS8についてはパッケージ管理コマンドのdnfが紹介されているぐらいで、固有のトピックはほとんどありません。
  • 電子版は固定レイアウトなので要注意です。Amazonや公式サイトで試し読みもできるので購入前に内容を確認するのをオススメします。
ココが素晴らしい!
  • CentOSのガイドブック
  • 無駄の無いポイント解説

ココが惜しい!
  • メリハリに欠ける淡々とした解説(ある意味長所の裏返し)
  • サーバ構築はごくごく初歩的な内容のみ

この本のリナスク的評価
読みやすさ
(3.0)
内容の新しさ
(3.5)
初学者へのオススメ度
(2.5)
LinuC教材としての総合評価
(3.0)

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