サイバートラスト、CentOS 8バイナリ互換のMIRACLE LINUX 8.4を2021年10月よりライセンスフリーで公開

サイバートラストは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)8.4をベースに開発し、従来有償で提供していた国産Linux OS「MIRACLE LINUX 8.4」を、2021年10月4日より無償で提供開始すると発表しました。

MIRACLE LINUX 8.4は、CentOS 8 動作する実行可能なプログラムを、そのままMIRACLE LINUX 8.4のコンピューターシステム上で動作させることができる CentOS 8 とのバイナリ互換を維持しています。

サイバートラストは、日本国内で21年間継続してLinuxディストリビューションの開発に携わり、RHELクローンの Linux ディストリビューションを開発、メンテナンス、サポートし、さまざまな用途での導入実績があります。

無償公開する「MIRACLE LINUX 8.4」とCentOS 8からの移行ツールを利用することで、CentOS 8ユーザーはOSのインストールし直しや最新版へのアップデートを行うことなく、MIRACLE LINUX へスムーズに移行でき、CentOS 8のソフトウェアの構成を含めて同等の運用を継続することが可能です。

また、企業ユーザー向けに有償サポートサービスを提供し、長期にわたる Linux システム環境の運用を支援するとしています。

同社は本取り組みを通し、CentOSユーザーに向けて従来のCentOSの利便性を維持しながらMIRACLE LINUXの安全性と信頼性により、長期継続利用可能なLinuxシステム環境を提供するとしています。

本件並びにMIRACLE LINUX 8.4に関する詳細はサーバートラストの以下のページで確認できます。

「MIRACLE LINUX 8.4」について

以下の提供を含め「MIRACLE LINUX 8.4」を無償で公開

  • ISO / Base / Update リポジトリ
  • PowerTools、HA などの追加リポジトリ
  • CentOS 8.0, 8.1, 8.2, 8.3, 8.4 から MIRACLE LINUX 8.x への移行ツール

提供開始日:2021年10月4日(提供開始日にダウンロードサイトを公開予定)

「MIRACLE LINUX 8.4」ロードマップと関連ポリシー

  • MIRACLE LINUX 8 系のロードマップ
    • MIRACLE LINUX 8.6:2023 年 9 月 ( 予定 )
    • MIRACLE LINUX 8.8:2024 年 9 月 ( 予定 )
    • MIRACLE LINUX 8.10:2025 年 9 月 ( 予定 )
  • MIRACLE LINUX 8 系のサポート期間
    • 標準サポート:~2030 年 1 月
    • 延長サポート:~2032 年 1 月
    • 超長期サポート:個別相談
  • アップデートパッケージ・リリースポリシー
    • RHEL リリース後 数日~1 週間 公開予定

「MIRACLE LINUX 8.4」の稼働プラットフォーム

  • RHEL 動作保証のある IA サーバー
  • VMware vSphere (VMware Marketplace よりダウンロード可能 )
  • Amazon Web Service (AWS Marketplace よりダウンロード可能 )
  • Microsoft Azure (Azure Marketplace よりダウンロード可能 )

「MIRACLE LINUX 8.4」有償サポートラインアップ/価格

  • MIRACLE Standard サポート
    • 標準(1 台/2VM):1 年 57,000 円(税抜)~
    • 仮想基盤(1 台):1 年 147,000 円(税抜)~
    • クラウド:個別見積
  • Linux 専用機向けサポート:個別見積
  • 大規模向けサポート:個別見積

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エスパくん

CentOS ProjectがCentOS 8以降、RHELクローンのCentOS新版リリースは行わないと発表後、CentOS8バイナリ互換OSのリリースが相次いでいますが、国内での実績があるディストリビューターの支援は純粋にLinuxについてを学習したい人たちにとっても色々な意味で心強いと思います。こうしたディストリビューションの変化は、LinuCやLPICのカリキュラムや学習環境に少なからず影響を与えていくのでしょうが、こうした流れそのものがLinuxの歴史のひとつの出来事として記録され、技術者試験などで出題されることにも繋がっていくのかもしれません。