Linuxをはじめて使う大学生・エンジニアにおすすめの1冊とのこと。愛媛大学の教授陣が著者として名を連ねており、理学、工学などの大学高専向け教科書や専門書が専門の森北出版から出版されています。
目次
「はじめてのLinux」の概要
内容の抜粋
これからLinuxを学ぶ方に向け、コマンドによる操作、テキストエディタの使い方、シェルの環境設定、ネットワーク設定など、Linuxを扱う上で「これだけは知っておきたい」知識を実習例を通して学べる教材。
プログラムの開発環境、LaTeX、gnuplotなど、Linuxを用いた研究やレポート執筆に欠かせない必須アプリケーションについても解説。
著者
(監修)
愛媛大学教授工博:小林真也
(共著)
愛媛大学准教授博(工):宇戸寿幸
愛媛大学准教授博(理):黒田久泰
愛媛大学准教授博(情報学):遠藤慶一
大阪大学助教博(情報科学):藤橋卓也
目次
- 第1章 基本操作
- 第2章 基本コマンド
- 第3章 応用コマンド
- 第4章 エディタ
- 第5章 ソフトウェア開発
- 第6章 文書作成ツール ―組版ソフトLaTeX
- 第7章 文書作成ツール ―グラフや図を描く
- 第8章 シェル
- 第9章 環境設定
- 第10章 ネットワークとサービス
- 第11章 システム管理
- 付録A コマンドリファレンス
- 付録B 正規表現
書籍情報
- 発売日 : 2020/3/28
- 仕様:菊・224ページ
- ISBN-10 : 4627854617
- ISBN-13 : 978-4627854611
- 出版社 : 森北出版
- 価格:2,200円+税
- 電子版:あり
リナスクレビュー
エスパくん
- 基礎的な使い方の解説はありますが、学習環境の構築に関する記述が一切無いので自力で用意する必要があります。
- 良くも悪くも、教科書然としたレイアウト。執筆陣が理工系の大学教授ということもあり、学生向けという印象。もちろん、試験対策本ではないので内容の構成も一般の入門書と趣が異なります。
- 具体的には、4章までと8章以降でLinuxの基礎について学習できますが、中間でソフト開発やバージョン管理ツール、論文作成を意識した各種ツールの紹介にかなりのページを割いており、Linuxの基礎とはかけ離れた内容を間にはさんでいるため、順を追って学習する場合、Linuxそのものの全体像が掴みにくい構成になってしまっています。
- 逆に言えば、ある程度Linuxに精通していて、Linux環境で論文を作成したいと思っている人にとっては情報源として有益なのではないでしょうか。
- 調べてみたら2007年に発行された「はじめてのUNIX入門」がベースになっており、内容をLinux向けに改編し、一部内容を刷新したっぽいです。この本自体、「情報系の学生が最低限知っておかなければならないUNIX系OSに関する基礎事項を解説したテキスト」とのことでしたので、Linux用の内容が学生向けに感じるのも当たり前ですね。
- ともあれ、総じて入門書にしては敷居の高い内容となっているため、全くの初学者であれば、「入門者のLinux」または「イラストでそこそこわかるLinux」を個人的にオススメしたいです。
ココが素晴らしい!
- 工学博士や博士号を持つ大学教授の共著
- 入門書をうたいながら内容はかなり高度
- Linux環境だけで論文作成ができる
ココが惜しい!
- 教科書然とした編集
- Linuxの基礎とかけはなれたツール紹介が多い
この本のリナスク的評価
読みやすさ
(2.0)
内容の新しさ
(3.5)
初学者へのオススメ度
(2.0)
LinuC教材としての総合評価
(2.0)