教材紹介:エンジニア1年生のための世界一わかりやすいLinuxコマンドの教科書

「エンジニア1年生のための世界一わかりやすいLinuxコマンドの教科書」は、日経BP社の月刊情報誌「日経Linux」連載記事をベースにまとめたLinuxコマンド解説本。

「エンジニア1年生のための世界一わかりやすいLinuxコマンドの教科書」の概要

内容の抜粋

Linuxサーバー管理者やシステム管理者を目指すと決めた方が、最初に読むべき入門書

Linuxの利用やコマンド操作が初めてでも、理解しやすいように簡潔で分かりやすく解説。

理解しづらい概念や仕組みは、著者直筆の親しみやすい栗のイラストで解説。

企業向けLinuxサーバーとして導入実績の高い「Red Hat Enterprise Linux」をベースにし解説。

紹介しているコマンドは「Debian」や「Ubuntu」など主要なLinuxでも実行できます。

目次

第1章   Linuxの環境を作ろう
第2章   コマンドラインとシェルの関係を理解しよう
第3章   Linuxの構造を頭の中に叩き込もう
第4章   コマンドの実行結果を活用しよう
第5章   コマンドの実行を制御する仕組みを知ろう
第6章   テキストファイルをエディタで編集。加工しよう
第7章   ファイルをコマンドで編集・加工しよう
第8章   指定した文字を含むファイルを高精度に見つけよう
第9章   コマンドラインを効率よく使いやすくしよう
第10章   スーパーユーザーの役割を知っておこう
第11章   シェルスクリプトを作って一括で処理しょう
第12章   Linuxサーバー管理者なら押さえておくべきネットワークの必須コマンド

著者

うすだひさし

日本万国博覧会開催の年に地元で生まれる。大学の研究室でSunのワークステーションに触れ、UNIXの世界に足を踏み入れる。X端末等のファームウエアの開発、システム管理、Linuxカーネルの移植やデバイスドライバの開発、自動運転ソフト「Autoware」の開発などに携わった後、現在はソフトウエアテストの会社に在籍。2001年12月から、栗の絵を1日1枚描いている。120歳で死ぬまで続ける予定だが、とりあえずの目標は1万枚。

書籍情報

  • 発売日 : 2021/10/15
  • ISBN-10 : 4296110314
  • ISBN-13 : 978-4296110315
  • 仕様:A5・312ページ
  • 出版社 : 日経BP
  • 価格:2,500円+税
  • 電子版:あり

リナスクレビュー

https://linuc.spa-miz.com/wp-content/uploads/2020/09/meface.pngエスパくん
  • 著者のうすだひさしさんは日経Linuxで数多くの連載を持つ傍ら、秀和システムのCentOSで作るネットワークサーバ構築ガイドシリーズにも関わっていらっしゃるようです。
  • 紙が厚めでそこそこ厚みがある本ですが2色刷りで1ページあたりの文字数もそれほど多くなく、300ページ程度なのですぐ読めます。栗をキャラクターにしたイラストもうすださんご本人がデザインしたもので、技術書にありがちな硬さを和らげてくれています。
  • 内容に関しては「日経Linux」の連載記事を再構築したとのこと。編集方針を見るに、テキスト主体でコマンド実行画面も最低限で冗長なものはありません。そう言う意味では、純粋なコマンドリファレンス本ではなく、エンジニアとして最低限知っておくべきLinuxの基礎知識教本としての側面が強いように感じました。
  • 初学者向けにもおススメできるとおもいきや、中盤から後半はある程度の予備知識が無いと読み進めるのが厳しいと感じる内容でした。タイトル通り「エンジニア」になりたての人たちが対象の書籍と言えそうです。
  • 中盤からはかなり突っ込んだ内容の解説になっているので、これからエンジニアを目指す初学者の方の場合は、別でご紹介している「入門者のLinux」や「イラストでそこそこわかるLinux コマンド入力からネットワークのきほんのきまで」などの初学者向け入門書に目を通してから後続されることをオススメします。
  • LinuCの教材という観点では、レベル1の主題1.02と1.03を中心に、1.06、1.08、1.09あたりもざっくりですがカバーしている内容なので教材としてもそこそこ使えると思います。

ココが素晴らしい!
  • クリがキャラクターのイラストで概念を解説
  • 7章以降は実践的で業務にも活かせる内容
  • 普遍的な基礎知識の紹介にとどめている

ココが惜しい!
  • これからエンジニアを目指す初学者にはちょっと敷居が高いかも
  • 説明が文章中心で、わかりにくいと感じる箇所がちらほら

この本のリナスク的評価
読みやすさ
(3.5)
内容の新しさ
(3.0)
初学者へのオススメ度
(3.5)
LinuC教材としての総合評価
(3.5)

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