あずき本の著者でもお馴染みの中島能和先生が著者の初学者向けLinux入門書。LPICの受験対策書籍を読む前の下準備として、Linuxの基礎を学習するための書籍であり、LinuCへの対応もうたわれています。
最新版は第3版で、CentOS7への対応とLinux Essentials試験対策としても活用できるように配慮されています。
目次
「1週間でLPICの基礎が学べる本」の概要
内容の抜粋
試験対策の前に必要な基礎固めができる!
本書は、初心者がスムーズに試験対策を行えるよう、事前に基礎固めを行うLinux入門書です。
試験情報や模擬問題も掲載しているので、資格取得を視野に入れた効率的な基礎学習が行えます。
CentOSの仮想マシンをWebからダウンロードできるので、Linux環境の構築に戸惑う心配もありません。
著者
中島能和
Linuxやセキュリティ、オープンソース全般の教育や教育開発に従事
目次
- 【1日目】
- Linuxとオープンソース
- 学習の準備
- 【2日目】
- Linuxの基本操作
- ファイルとディレクトリ
- 【3日目】
- ファイル管理
- ユーザーとグループ
- 【4日目】
- パーミッション
- テキストファイルの編集
- 【5日目】
- シェル
- シェルスクリプト
- 【6日目】
- ファイルの操作
- ソフトウェアとパッケージ
- ファイルシステム
- 【7日目】
- プロセスとジョブ
- ネットワークの利用
- システムの管理
書籍情報
- 発売日 : 2019/6/20
- 仕様:A5・320ページ
- ISBN-10 : 429500636X
- ISBN-13 : 978-4295006367
- 出版社 : インプレス
- 価格:2,400円+税
- 電子版:あり
リナスクレビュー
エスパくん
- 「1週間で学べる」というタイトルが示すとおり、Linuxの基礎を7日間で学べるプログラムになっており、1日の最後におさらい問題で締めくくる流れ。
- Linuxの成り立ちやディストリ、OSSを学んでから学習環境を導入する流れがスムーズ。教材は出版社のサイトから仮想環境(VirtualBox)用のLinux(CentOS7)をインストールします。
- 本書の内容が理解できるようになれば、Linuxマシンの一通りの操作はできるようになるでしょう。WindowsやMacを日常的に利用しており、パソコンの各種操作が慣れているような人なら本書からスタートしても良いと思います。
- 全くの初学者だと5章あたりでつまずく可能性がありそう。「シェルはコマンドを実行するインタープリタ(翻訳者)である」と説明されて果たして理解できるかどうか…。全くの初学者であれば、「入門者のLinux」または「イラストでそこそこわかるLinux」を個人的にオススメしたいです。
ココが素晴らしい!
- 数々の教材を手がける中島先生ならではの無駄の無い解説
- 各章冒頭の学習ポイント箇条書き、個別の重要ポイント、注意すべき内容、参考になる情報など、メリハリの効いた構成
ココが惜しい!
- 後半グッと難度が上がるので全くの初学者には厳しい
- LinuC対応をうたっているがあくまで基本的な内容のみ
この本のリナスク的評価
読みやすさ
(4.0)
内容の新しさ
(3.0)
初学者へのオススメ度
(3.5)
学習教材の内容
(3.0)
LinuC教材としての総合評価
(3.5)
参考
公式サイトからダウンロードできる学習教材(VirtualBox用アプライアンス)の容量は912MBありますが、GUI環境は含まれていません。
6章の演習を行う際、先に「yum update」を実行するように案内していますが、自分が試したところ、bootディレクトリの容量が少ないと警告が出てアップデートできませんでした。まとめてアップデートしたい場合はbootディレクトリの容量を減らす必要があります。自分は古いカーネルを減らす方法をとりました。こちらが参考になります>CentOS 7.3で/bootの残容量が減ってきたので対処