若手エンジニアや、バックエンドの技術にあまり詳しくない人に向けて書かれたDockerの入門書。
豊富なイラストと丁寧なハンズオンで、Linuxの知識やサーバの構築経験がなくても理解しやすい内容となっています。
個人的にこれまで紹介してきた教材の中でベストといえる1冊。
目次
「仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん」の基本情報
内容の抜粋
イラストで、1歩目から少しずつ。これならDockerがわかる!
本書はDockerをまったく知らない初心者から読める内容ですが、「とりあえずコマンドが打てるようになる」ことを目的にした本ではありません。Dockerがそもそもどんな仕組みで動いているのか、コマンドでは何を命令しているのか、オプションや引数は何を意味しているのかをきちんと理解できるように、イラストを多用して説明しています。
Dockerをひととおり動かして、止めて、廃棄するまでの流れを身に付けた上で、複数のコンテナ同士で通信をしたり、データをコンテナの外部に保存したりといった、現場で必要となるスキルを学んでいきます。
サーバーエンジニアであれば知っておきたいDocker ComposeやKubernetesについても、初歩から説明をし、ひととおり動かすまでの流れをハンズオンを交えて解説。
Dockerと長く付き合っていくための基礎力を身に付け、さらに現場の状況に応じて応用的な使い方もしていきたい方に、ぴったりの1冊。
・対応OS:Windows 10 Pro/Home(WSL2適用)、macOS X、Linux
・Docker Desktop 3対応
・基本的な解説はDocker Desktop for Windowsで行い、Appendixにて他の環境へのインストールについて説明。
・Appendixでは、Macでのインストール、Linuxでのインストール、VirtualBoxのインストール、AWSでの環境準備、nanoエディタの使い方、Docker Desktopコンソール画面の使い方、Dockerのコマンド一覧などを掲載。
著者
小笠原種高
愛称はニャゴロー陛下。テクニカルライター、イラストレーター。
システム開発のかたわら、雑誌や書籍などで、データベースやサーバ、マネジメントについて執筆。図を多く用いた易しい解説に定評がある。綿入れ半纏愛好家。
最近気になる動物は黒豹とホウボウ。
主な著書・Web記事
『図解即戦力AWSのしくみと技術がこれ1冊でわかる教科書』(技術評論社)
『Automation Anywhere A2019シリーズではじめるRPA超入門』(日経BP)
『なぜ?がわかるデータベース』(翔泳社)
『256(ニャゴロー)将軍と学ぶWebサーバ 』『MariaDBガイドブック』(工学社)
『ミニプロジェクトこそ管理せよ!』(日経 xTECH Active他)
『RPAツールで業務改善! UiPath入門 基本編・アプリ操作編』(秀和システム)
他多数。
目次
- Chapter 1 Dockerとは何だろう
- Section 01 Dockerって何だろう
- Section 02 サーバとDocker
- Chapter 2 Dockerが動く仕組み
- Section 01 Dockerが動く仕組み
- Section 02 Docker Hubとイメージとコンテナ
- Section 03 Dockerコンテナのライフサイクルとデータの保存
- Section 04 Dockerのメリットとデメリット
- Chapter 3 Dockerを使ってみよう
- Section 01 Dockerを使うには
- Section 02 Dockerのインストール
- Section 03 Dockerの操作方法とコマンドプロンプト/ターミナルの起動
- Chapter 4 Dockerにコンテナを入れて動かしてみよう
- Section 01 Docker Engineの起動と終了
- Section 02 コンテナ操作の基本
- Section 04 コンテナと通信
- Section 05 コンテナ作成に慣れよう
- Section 06 イメージの削除
- Chapter 5 Dockerに複数のコンテナを入れて動かしてみよう
- Section 01 WordPressの構築と導入の流れ
- Section 02 WordPressのコンテナとMySQLコンテナを作成し、動かしてみよう
- Section 03 コマンド文を書けるようになろう
- Section 04 RedmineのコンテナとMariaDBのコンテナを作成し、練習してみよう
- Chapter 6 応用的なコンテナの使い方を身に付けよう
- Section 01 自分に必要な技術を整理しよう
- Section 02 コンテナとホスト間でファイルをコピーする
- Section 03 ボリュームのマウント
- Section 04 コンテナのイメージ化
- Section 05 コンテナの改造
- Section 06 Docker Hubへの登録
- Chapter 7 Docker Composeについて学ぼう
- Section 01 Docker Composeとは
- Section 02 Docker Composeのインストールと使い方
- Section 03 Docker Composeファイルの書き方
- Section 04 Docker Composeを実行してみる
- Chapter 8 Kubernetesについて学ぼう
- Section 01 Kubernetesとは
- Section 02 マスターノードとワーカーノード
- Section 03 Kubernetesの構成と用語
- Section 04 Kubernetesのインストールと使い方
- Section 05 定義ファイル(マニフェストファイル)の書き方
- Section 06 Kubernetesのコマンド
- Section 07 Kubernetesの操作を練習しよう
- Appendix
- Appendix 01 [Windows向け]インストール補助情報
- Appendix 02 [Mac向け]Desktop版Dockerインストール
- Appendix 03 [Linux向け]Dockerのインストール
- Appendix 04 VirtualBoxでポートフォワードの設定をする
- Appendix 05 [Linux向け]nanoエディタの使い方
- Appendix 06 [Linux向け]Kubernetesのインストール
- Appendix 07 デスクトップ版コンソール画面の使い方
- Appendix 08 Dockerのコマンド
登録情報
- 発売日 : 2021/2/1
- 仕様 : B5変・320ページ
- ISBN-10 : 4839972745
- ISBN-13 : 978-4839972745
- 出版社 : マイナビ出版
- 価格:2,720円+税
- 電子版:あり
リナスクレビュー
- Docker入門書の決定版。Dockerの基本を初学者でもわかる平易なワードで丁寧に解説。Dockerについて一から学びたい人はもちろん、Dockerを教えたい人にとっても福音となる良書。個人的にこれまで紹介してきた教材の中でベストといえる1冊。
- 親しみやすいフルカラーのイラストとわかりやすい概念図が印象的。ちなみに、イラストも著者の小笠原さんが描いてます。
- プラットフォーム別の環境構築方法についても詳細に解説しているのでWindowsでもMacでもLinuxでも迷うことは無いでしょう。新旧のコマンド体系の違いについても巻末で解説されています。
- LinuCレベル1、レベル2の出題範囲となったコンテナ技術(Docker)の学習補助教材として2021年現在、最もオススメしたい書籍。
- 応用もカバーされており、Docker Composeによる複数コンテナ構築もしっかりと解説。LinuCの出題範囲では無いが、Docker Composeが使えるようになれれば初心者を卒業できるはず。
- Kubernetes関連のボリュームは控えめ。平易なワードで解説してくださっていますが、専門用語がとにかく多くて直前までのDockerパートと印象が変わります。インストールやハンズオンもハードルが上がります。Kubernetes自体とっつきにくいので仕方無いかもです。
- 詳細な解説のあとにハンズオンという流れで全体が構成されており、とにかく読みやすい。
- Dockerの基本を押さえるのに最適な一冊。
- LinuCレベル1&レベル2の学習補助教材として断然オススメ。
- 初学者にとってはKubernetesパートのハードルが高いか。