NTTデータがエンジニア育成にLinuCを活用〜LPI-Japan鈴木理事長が聞く

ThinkITがクラウド・DX時代に求められる技術者をどう育成するか? をテーマに、NTTデータがこれからの技術者像をどのように描き、育成を図ろうとしているのかを同社技術者育成のキーパーソンにインタビューを実施し、その内容を公開しました。

インタビューにはトップ技術者で技術者をリードする立場にあるエグゼクティブ・エンジニアリング・ストラテジストの濵野賢一朗氏と技術者を育成する立場にある人事育成担当部長の俣木淳哉氏の2名が参加。インタビュアーはLPI-Japan理事長の鈴木敦夫氏。

参考 NTTデータが語るエンジニア像とその育成「旗を揚げる」ことの大切さとは?ThinkIT

以下、個人的な注目ポイント。

(技術者を育成するときに最も大事だと思っていることは?との問いに対して)

技術の中身がわかっていることが大事。課題を実現・解決するために必要な技術力を持っていることは大前提。

変化への対応力。同じ技術でも、使われ方が変わってきたりしている。

人材流動性が上がってきているので、技術者として「旗を揚げられる」ことも大事。自分がどの分野で力を持っているかを発信し、周囲に認知されることが求められる。

(変化が激しい時代環境の中、新しいモノに追随するには何をすればいい?との問いに対して)

新しいことにどんどん取り組んでいたり、深く突き詰めている人達と接点を持っておくこと。

技術者仲間に恵まれるような環境を自ら作る。社内はもちろん、コミュニティが存在するオープンソースなどは良い機会をくれる。

(これからの技術者の方向性を問われ)

技術者の未来は明るい。技術者は言われたものを作るというだけでなく、これからは自分の手で世の中の可能性を広げられる時代になる

NTTデータが語るエンジニア像とその育成「旗を揚げる」ことの大切さとは?

NTTデータのLinuC活用についてまとめるとこんな感じでしょうか。

LinuCについては客観的に技術力を示せる取り組みとして推奨しており、技術者のモチベーションになっている。旗を揚げるということにもつながる。

LinuCの試験に向けて準備すると、体系的な学習ができるため、現在のプロジェクトを離れて次のプロジェクトに移っても活用できる幅広い知識が身につく。

学び続けるために大切なのが原理原則を学ぶことLinuCのレベル1/レベル2で基礎を学んで、LinuC レベル3でアーキテクチャという広い知識を身につけていくのは良い選択肢。我々としてはLinuCの認定取得をしっかり推進していきたい

LinuC レベル3では、各コンポーネントの理解に加え、システムアーキテクチャに関するデザインパターンやベストプラクティスが理解できているか、各システムの実現にはどの方法やアイデアを使えばいいか、そのときにどのような点に留意すべきか、などが求められていくのが望ましい。

NTTデータが語るエンジニア像とその育成「旗を揚げる」ことの大切さとは?

エスパくん

「LinuCの試験に向けて準備すると、体系的な学習ができる」というのはその通りだと思います。ちなみに、濱野先生はLPI-JapanがLPICを手がけていた時代から認定本の執筆も手がけてこられており、過去にはリナックスアカデミーでも講師も務めておられましたね。私もリナックスアカデミー卒業生ですし、昨年から講師もしているので、機会があれば濱野先生とお話ししてみたいです。